2012年 5月29日 発行
会 報 夢眠(むーみん) No.024
NPO市民のための睡眠障害を考える会
(NPO夢眠)
心地よい眠りと心身の安らぎをあなたに!
NPO夢眠会員投稿田中七四郎
2012/5/29
「大事故は夜明け前に起きる」マーティン・ムーア-イード著、青木薫訳、講談社、1994/12/10、\1,800、
原題は「24時間社会」(THE TWENTY-FOUR-HOUR SOCIETY)。今から19年前の1993(平成5)年の作品であるが内容は今に通じるものがある。著者は当時(21世紀を目前にして)から社会は夜も昼もない24時間社会となっており、大事故はいつ起きても不思議ではないと警鐘を鳴らしていた。既に1979年、米国ペンシルベニア州スリーマイル島の原発(原子力発電所)事故や1986年のチェルノブイリ原発爆発事故が起きていた。原発も鉄道もドライバー事故も未明にかけて起ることが多い。それらの事故の教訓が生かされていない。それらの事故の原因は人間側にあるとする。もともと人間の肉体には限りがあり、24時間社会(ノンストップ・グローバル社会)を疲労しないで完璧に就労できるようには出来ていない。睡魔はだれをも等しく襲う、人間という機械の適応能力に限界を認めなければならない。経営者はそれを承知したシステムを提供しなければならない。米国では病気になるなら、7月の午前4時は避けたほうが良い。この時期のこの時間帯は医療従事者が疲労と無能が手に手を取って踊っている。人間性が人間性に奉仕するはずの医療現場においてすら、人間そのものの貢献はきちんと評価されていない。せっかくのハイテクテクノロジーが医療従事者の疲労と不注意のために台無しになっている。それを解決するためには、人間中心のシステムをデザインする文化を育む必要がある。米国では、毎年およそ3,000件の原発事故が報告され、そのうち約75%は人為的ミスが主な原因であり、その根底には疲労と不注意がある。管理者や監督者は人間覚醒のテクノロジーを導入しなければならない。一つはうたた寝(シェスタ)の薦めである。短いうたた寝のテクノロジーを受け入れるためには居眠りを受け入れる設備や職場文化が必要である。米国では現時点(1994年ー筆者注)では全く導入できる雰囲気ではない。21世紀のインテリジェント・ベッドは、寝室環境と合わせて睡眠の質を向上させるようになるだろう。われわれはすでに世界村の住民である。テクノロジーに振り回されてはならない。人間のデータ処理能力や自分の睡眠、目覚め、労働、くつろぎのスケジュールを尊重すること。そのためには自分の体内時計を自由に責任を持って管理することである。時間の繭(バッファー筆者注)を作ることである。留守番電話やボイスメール、モデム、電子メール、ファックスなどを使いこなせば好きな時間にメッセージを受け取ることができ、時間の緩衝帯を作ることができる。21世紀ではわれわれはみずからをもっと知らなければならない、と著者は説いている。読み終わって、作品の内容はわれわれ日本人にとっても大変示唆に富む内容であった。身の丈のほどをよく知り、政治、科学、技術、自然とのバランス感覚を持って自己責任を果たして行かなければならないと感じた。さいごに著者のプロファイルは、米国ハーバード大学生理学教授で、疲労と覚醒の日周(サーカディアン)リズムに関する世界的権威である。以上。
窓口ご案内
1. いびき・睡眠呼吸外来関係
ふくおか睡眠クリニック(福留武朗院長)
福岡市中央区大名2丁目10-2 シャンボール大名B-1301TEL:092-400-2007福岡でいびきや睡眠呼吸障害に関する治療を専門とした医療機関。
ホームページ:http://fukuoka-suimin.org/
メールでの問い合わせ: fukuoka_suimin@aurora.ocn.ne.jp
2. 夢眠サイトリンク集
・http://www.npo-moomin.com/ ホームページ夢眠
・http://nposuimin1.blogspot.com/ ブログ夢眠
・http://www.fukuoka-suimin.org/ ふくおか睡眠クリニック
・http://www.you-sleepclinic.com/ 有吉祐睡眠クリニック(北九州市の眠りとこころのクリニック)
・http://www.k-you.or.jp/ 北九州市霧ヶ丘 つだ病院
事務局報告、あとがき
□第4回通常総会を5月16日ステーションホテル小倉、八くら(北九州市小倉北区浅野)にて無事終えることが出来た。昨年度のトピックは福岡市における「市民のためのSAS公開フォーラム」を開催できたことである。今年度は同様なフォーラムを北九州市で開催する事が総会決議された。「睡眠フェスタ2012 in 北九州(仮称」)とし、狙いは北九州市民へ全国睡眠週間の広報、啓発活動を行うことと同時に、東日本大震災復興支援事業の一環として賛同者へ被災地への義捐金を募ることである。これから開催に向けて日時の確定、演題、講師、座長役へのお願い、また集客、睡眠学会、メディアなどへの協力依頼など準備おさおさ怠りなくやる予定である。フォーラムがきっちりと成功できるよう会員皆さんのご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。以上。
NPO市民のための睡眠障害を考える会
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名義 NPO夢眠 理事長 石松健男
善き生はよい眠りから!